【2017年度版】費用を抑えて最高のECを!ECサイト構築手法5選とその選び方

ECサイト(ネットショップ)の構築やリニューアルを検討されている方の多くは、「誰に、何を、どのように」頼んで良いのか迷っているのではないでしょうか? ASPを活用したり、システム会社に依頼して0(ゼロ)から構築することを思い浮かべる方もいるでしょう。

ECサイトの構築方法は大きく分けて5つあり、どの構築方法を選ぶべきかは、ECサイトの「年商規模(目標)」や、「何を重視するのか?」で決まってきます。

なぜなら、ECサイトの5つの構築方法には、それぞれに「相場」と「メリットとデメリット」があり、すべてのECサイトにとってベストな構築方法があるわけではないからです。つまり各社、各ECサイトの状況にあわせた構築方法を選ぶ必要があるのです。

本日はECサイト向けの接客・販促ソリューションを提供している弊社(Emotion Intelligence株式会社)で、マーケティングを担当している玉田が、5つのECサイト構築方法を具体的に解説いたします。

この記事を最後まで読んでいただければ、5つのECサイト構築方法の中から、あなたの会社、サイトに相応しい方法が必ず見つけられるはずです。

5つのECサイト構築方法とは?

まず、最初に5つのECサイト構築方法を紹介します。

①EC向け ASP(以下、ASP)
②EC向けオープンソース(以下、オープンソース)
③ECパッケージ(以下、パッケージ)
④クラウド型ECパッケージ(以下、クラウドEC)
⑤フルスクラッチ

後ほど、一つひとつを解説しますが、まずは下記の比較表と概略をご覧ください。

◆ECサイト構築方法比較表

※②③⑤にはサーバー費用が別途かかります。

この比較表を見ていただくとわかる通り、最も費用がかからないのが、①ASPです。ASPとは、ECサイト運営に必要な機能をネットワーク経由で利用する手法です。そのため、提供元が機能のアップデートを行うことで、常に最新の機能を活用することができることが大きなメリットです。ただし、各社固有のカスタマイズやシステム連携ができないことがデメリットです。

一方、②~⑤の方式は、カスタマイズやシステム連携が可能です。

その中でも、②オープンソースは、費用が安い!と思われたかもしれません。②オープンソースとは、わかりやすく言えば、「無料のソフトウェア」のことであり、誰でもダウンロードし、利用することができるものを指します。無料だからといって、機能が弱いわけではありません。大手のECサイトでの利用事例もあり、ECサイトとして、フロントエンド(ユーザーが利用する部分)もバックエンド(フロント側の入力や指示に基づいて処理や記録を担当する部分)も機能が充実しています。ただし、ライセンスフリーのため不具合等があっても自己責任になることが、利用有無を決めるにあたってのポイントになります。

③パッケージとは、ECに求められる基本機能を詰め込んだシステムです。パッケージというと機能が固定的なイメージを持つかもしれませんが、昨今では、自社のサイトにあわせてカスタマイズが可能となっています。現在大手のECサイトの中では主流の構築方法です。

④クラウドECは、③パッケージと同様、ECに求められる基本機能を詰め込んだシステムであり、カスタマイズも可能です。違いは、搭載されている機能が①ASPのように常に最新であることです。たとえカスタマイズを行っても、機能の最新性が損なわれることはありません。よって、一度導入すれば、中長期的にシステムコストを抑えることができるのです。

⑤フルスクラッチとは、既存のプログラムを使わずに、一からシステムを開発する手法を指します。昨今では、システム連携などの要件が大規模かつ複雑な場合の際に、検討候補になる構築手法です。

では、①ASPから⑤フルスクラッチまでを、一つずつ解説いたします。

①ASP – ECサイトとして十分なフロント機能

メリット
✔初期と月額ともに費用が安い
✔すぐにスタートできる
✔ECサイトのフロント機能は十分
✔システムが常に最新
✔サーバーの用意不要

デメリット
✔カスタマイズができない
✔システム連携ができない
✔デザインがある程度限られている
✔バックエンド作業が他の方式より手がかかる
✔サイト年商が増えると、手作業が増える
✔同じASPを使っている他社のECサイトが原因で、サイトが止まることも

ASPは、“安かろう、悪かろう”では決してありません。特に、ECサイトに必要なフロント機能では、他の方式に見劣りはありません。ECサイトにユーザーが訪れても、不満を抱かれることはないでしょう。

ただし、ASPはカスタマイズができないため、たとえば、「社内の既存の在庫システムと連携を行う」などに対応することができません。ですから、サイト年商規模が増え、バックエンド作業が膨大になってくると、ビジネス全体で見たときの効率が悪くなるため、パッケージやクラウドECをつかったサイトリニューアルの必要性が出てくるのです。

もし、あなたの会社、サイトがASPを導入するのなら、あなたの会社、サイトにASPを合わせるのではなく、あなたの会社、サイトが、(当面の間は)ASPにビジネスフローを合わせられるかを確認しましょう。それができるのなら、ASPは力を発揮するはずです。

また、最近では、ASP大手のMakeshopのように、サイト規模が大きくなってきたクライアント向けに、そのままクラウドECに移行できる「MakeShop for クラウド」という、各社毎のカスタマイズがある程度可能な製品も出ています。ASP導入の際は、ASP各社を広く検討しましょう。

②オープンソース - ライセンス費用が0円

メリット
✔ライセンス費用が無料
✔カスタマイズ可能
✔システム連携可能
✔デザインを自由にカスタマイズ

デメリット
✔システム寿命は3年~5年
✔カスタマイズしてしまうと、最新パッチがあてられないことも
✔個人情報漏えい等の事故は自己責任
✔サポートに難があるケースも

オープンソースは、無料のECパッケージです。誰でもインターネットからダウンロードして、自社のECサイトに利用することができます。そのためライセンス費用がかからないために、コストを抑えることができます。

また、カスタマイズをすることが可能です。システム会社が、オープンソースを利用して、ECサイト構築サービスを提供するのは、一般的であり、「○○ECシステム」という独自の名前で、実はオープンソースをベースにECシステムを提供していることはよくあります。

すなわち、カスタマイズの領域に制限がなく、技術力があればシステム連携も可能になるのです。

一見すると良いことだらけの、オープンソースですが、大きな落とし穴があります

例えば、あなたの会社が付き合いのあるシステム会社に、オープンソースでECサイトの構築を依頼したあとの状況を想定してください。

◆オープンソースの脆弱性の例

あなた「この部分に、〇〇の不具合があるのですが?どうすればいいでしょうか?」

システム会社「はい、調査しましたが、そのバグは我々のシステム上のバグではなく、オープンソース本体のバグのため、我々では対応ができません」

極端な例ではありますが、このように、オープンソース本体のバグなのか、あるいはカスタマイズをお願いしたシステム会社によるバグなのか、責任範囲が不明確になることによるトラブルが多いのです。

また、セキュリティーやシステム安定を第一に考える大手企業は、オープンソースのECシステムを導入するにはリスクが高くなるので、あまり相性が良いとは言えないでしょう。

オープンソースをカスタマイズしないで、デフォルトのままで使えば、セキュリティーパッチも更新できますが、それであれば、費用が安く、サーバー費もかからないASPを選んだ方が得策です。

このような背景から、ECに限らず、オープンソースを元に自社独自のシステムを開発するという考え方は、時代遅れになってしまっているのです。オープンソースは、自社で技術力に自信があり、完全にシステムを掌握できる会社、サイト以外にはおすすめできないのが現状です。

③パッケージ – ECサイト構築の主流

メリット
✔基本機能充実
✔カスタマイズ可能
✔システム連携可能
✔デザインが自由
✔フルスクラッチより安く早く導入できる

デメリット
✔開発費用が数百万円
✔月額も10万円以上かかるケースが多い
✔システム寿命が3年~5年

パッケージは、中規模以上のECサイト(年商1億以上)では、マーケットで最も主流の構築方法です。

なぜなら、年商が1億円を超えると、バックエンドの効率化をするために、下記のようなシステムと連携する必要が出てくるからです。

◆連携するシステム

・基幹システム
・物流システム
・楽天・アマゾンなどのShopと連携
・コールセンター連携
・POS連携

このように、連携すべきシステムは多岐にわたりますが、パッケージならカスタマイズ可能ですし、パッケージの提供各社ともこのようなシステム連携は慣れており、フルスクラッチに比べ開発期間も短く、費用を抑えて対応できます。

また、特殊なサービスや製品を販売する複雑なECサイトも各社固有のカスタマイズが可能です。
すなわち、「中規模(年商1億以上)以上で、カスタマイズを前提したECサイト」はパッケージが適していると言えるでしょう。しかし、パッケージにはデメリットがあります。それは、システムの寿命です。
どんなに優れたECシステムでも、3年から5年も経てば、機能要件にあわなくなるため、システムをリニューアルする必要が出てきます。
よって、最近のマーケットの主流は、常にシステムがアップデートされるクラウドECになりつつあります。それでは、次に④クラウドECを解説します。

④クラウドEC – ASPとパッケージのいいとこ取り

メリット
✔基本機能充実
✔カスタマイズ可能
✔システム連携可能
✔システムがアップデート
✔サーバーの用意不要

デメリット
✔コストはパッケージと同等に高い
✔ソースコードは開示していない
✔クラウドEC会社によりカスタマイズ領域に差がある

クラウドECは、パッケージの一種です。SaaS ECとも呼ばれています。特徴は、通常パッケージは各社毎にサーバーを設定しますが、クラウドECは、ASPのようにクラウド環境にECシステムがあり、それを活用できる仕組みです。では、ASP同様に同じサーバーを使っているのに、なぜカスタマイズが可能なのでしょうか?下記図をご覧ください。

◆クラウドECの仕組みとは?

つまり必要な更新が都度行われている、共通部分があり、その上に、各社固有のカスタマイズ領域があるイメージです。そのため、ASPのように常にシステムが最新でありながら、パッケージのようにカスタマイズ性も保持できるのです。

これまで述べたように、クラウドECは昨今のマーケットの主流です。主要な提供元としては、400社の導入実績のあるebisumart、そしてパッケージ最大手のecbeingも2017年にクラウドECに参入。ASP大手のMakeShopも上位版としてクラウドECを展開しています。

もちろん、各社カスタマイズの範囲は明確に異なりますし、決して安い費用ではありません。クラウドECを検討する際は、各社からそれぞれの特徴やカスタマイズ範囲などをしっかりと確認した上で検討することが重要です。

⑤フルスクラッチ - 超大手向け手法!?

メリット
✔なんでも実現できるカスタマイズ性

デメリット
✔費用が最も高い
✔導入までに時間がかかる
✔システムの寿命が3年から5年

フルスクラッチは、基本的には、自社のあらゆる要求に対して実現することが可能です。しかし、それによって費用が高額になることが避けられません。また、オープンソースやパッケージと同様にシステムが古くなってしまい、アップデート時には随時費用がかかってしまうという点もデメリットです。

また、フルスクラッチで構築をする企業に多いのが、既存のシステムとの連携の観点から、自社で付き合いのあるITベンダーに依頼するケースです。仮に導入時にはスムーズに進んでも、何か問題があってもベンダーの切り替えがしづらいという心理的・物理的な障壁が出来てしまいます。

大規模なECサイト、かつ、複雑なシステム連携が必要な場合を除いてはフルスクラッチでECサイトをつくることはほとんどなくなっています。もちろんその場合でも、社内に、ECサイトのシステム面と運営面の両方に長けた人的リソースがあることが前提になりますので、フルスクラッチを検討する場合には、慎重になってください。

ECサイト 構築手法の選び方

年商が1億円未満。あるいは新規事業や、これから起業する方はASP

小規模やアーリーステージのECサイトにおすすめの構築手法は、ASPです。なぜなら、導入・運用コストが低価格ながら、フロントエンドの機能は、他の手法と見劣りはなく、ユーザーにもストレスのない買い物体験を提供できるからです。そして自社のビジネスフローを、ASPに合わせることも、そういった小規模、アーリーステージのECサイトだからこそできる強みでしょう。

「でも、うちはECサイトで〇〇を実現したい!」

という要望もあると思いますが、大抵の場合、費用対効果は良くありません。まずはASPで、ECサイトのノウハウを身につけ、あなたが販売する商材そのもののマーケット性(きちんと売れるのか、広告投資対効果など)を見極めることを優先するのがよいでしょう。

また、一口にASPと言っても、無料ではじめられるBASEから、多機能のMakeShopまで、多数出ています。最低でも3社の提案を確認し、自社で実現したい最低限のことと、ASPができること、そして費用をふまえて検討しましょう。

ASPでは要望や業務フローに対応しきれなくなってきたサイトはパッケージかクラウドEC

ECサイトをすでにASPで運営しており、年商が増え、バックエンド作業が増えて効率が悪くなってきていると考えている方は、ECシステムのランクを上げましょう。パッケージかクラウドECを検討します。

ECサイトをすでにASPで運営しており、年商が増え(目安として年商1億円)、バックエンド作業が増えて効率が悪くなってきていると考えている方は、ECシステムのランクを上げましょう。つまり、パッケージかクラウドECの検討をおすすめします。

パッケージとクラウドECは、導入費用とカスタマイズ性は同等ですが、システムが定期的にアップデートするため、長期的にシステムリニューアルが発生しない、クラウドECに軍配があがります。

ECクラウドではなく、パッケージを選定する基準としては、あなたの会社が「ソースコードを開示しないシステムはダメだ!」という場合や、「うちはオンプレミスじゃないとダメだ」という場合です。

また、パッケージを選ぶ際に気をつけたいのは、パッケージの中には、前述の通り、オープンソースをベースにしたものがあり、障害や不具合の場合に、責任の所在がオープンソース元かパッケージ提供会社なのかが曖昧になるケースが多いので、念頭に入れて置きましょう。

ECサイト構築手法を最終選定する前に

今回の記事ではECサイト構築手法を紹介しました。あなたの会社、サイトにも検討すべき構築方法が見つかったと思います。最後に、下記の2つのポイントをECの構築方法を最終選定する前に考慮しましょう。

①3か年のサイトの目標売上とそのために実現したいことを洗い出すこと
②その上で、最低3社の内容を確認したり、コンペを行い、決定すること

3ヵ年のサイトの目標売上とそのために実現したいことが必要な理由は、将来を考えることが、ECサイトで中長期的な費用を抑えるコツ(=利益を出すコツ)だからです。

たとえば、「来年の今頃には会員数は○万人になって、その頃には実店舗とのポイント連携をすることで、売上を○○○位にしたいな~」という未来が想像できたとします。

であれば、現時点での要件定義にも「実店舗とのポイント連携」を入れることができるため、将来、ポイント連携のためのシステムを入れ替えは必要がなくなるはずです。

また、逆に計画に要件が入っていなければ、余計なオプションを入れる必要がないので、直近のコストから抑えることにもつながります。

構築手法の検討時には、初期費用や月額費用には気にかける方は多くいますが、3ヵ年の長期的な視点は忘れがちです。らんでしまったり、目に見えない人的な手間(これも大きなコストです)が発生してしまうリスクがあることを十分に留意してください。

さらに、こういった3ヵ年の要件が決まれば、複数のECサイトベンダーからの提案(コンペ)をもらった際も、どこが自社にとって最適なパートナーから判断がしやすいはずです。また、ベンダー側としても、3ヵ年を見据えた企業に対しては、より具体的な提案ができますし、導入後の支援にも、より力が入るはずです。

本日はECサイト構築について解説いたしました。また今後も、ECやWEBに関して役に立つ記事を紹介していきますね!

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